サックス吹きのフレックス退社

音楽知識についてわかりやすくをモットーに発信しているブログです!

<今日の一曲>2021/02/09 副業音楽家のボロディンに学ぶ!副業のコツ4選

皆さんこんにちは!

ドミです(^^)/

今日はフレックス退社に成功したので、記事を書いていきます(*'▽')

 

実は毎日が何かしらの記念日!

私のTwitterでは、そんな毎日の記念日に合わせて毎日曲紹介をしています。

 

ここでは、Twitterの文字数制限により発信できなかった情報や、選定までの苦労を発信していきたいと思います。

コンサートのネタ探しや、音楽の小ネタ集めにどうぞご活用ください。(#^^#)

 

ーーー簡単な自己紹介ーーー

私は現在とある一般サークルのバンドで指揮者をしています。

しかしこれまで音楽の勉強を真面目にやったことがない「愚か者」でした。

ドラッカーの本を読んで、これを猛省し、現在は音楽の勉強をするようになりました。

ここでは音楽初心者から経験者まで、ご自身の音楽活動に役立つように、私が勉強したことをわかりやすく発信していきます!

dormitory0108.hatenablog.com

 

2021年2月9日(火)

今日は「副業の日」 

「2(ふ)」と「9(く)」のごろ合わせから、人材紹介サービスのホールパートが制定。

2月9日は「副業の日」となりました。

怪しい副業の広告のイラスト

そんな日に紹介した今日の一曲は

ボロディン作曲 オペラ『イーゴリ公』より「ダッタン人の踊り

ボロディンの曲で最も有名な曲ですが、オペラ『イーゴリ公』は、ボロディンが生きているうちに完成することはありませんでした。

『熊蜂の飛行』や『シェエラザード』で有名な弟子のリムスキー・コルサコフが、足りない部分を手直しして、死後3年後に発表された作品です。

 

当時はロマン派の後期で、民族的な音楽が非常に人気だった頃。

ダッタン人とは今でいうモンゴルあたりの人々のことで、ロシアから見たら東洋のアジア人の象徴でした。

東洋のアジア的な曲調が当時は珍しく、また民族的で、大変な人気曲となりました。

 

優秀なお弟子さんがいて、ロシア5人組の一人にも数えられるほど音楽家として大成したボロディンですが、実は本業は化学者でした。

 

今日は「副業の日」ということで、ボロディンの副業成功術についてみていきましょう!(^^)/

 

化学者ボロディンの功績

まずは、ボロディンの本業はどのくらい忙しかったのかについてみていきましょう。

本業をおろそかにしていたら、それはもうただの作曲家ですからね(; ・`д・´)

 

ボロディンアルデヒドやハロゲンの研究に熱心だったようです。

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アルデヒドとハロゲンの例

アルデヒド分野ではアルドール反応を発見しています。

アルドール反応は今でもよく使われる反応で、非常に有用な反応です。

f:id:Dormitory0108:20210209230839p:plain

アルドール反応の反応式(ケムステより引用:https://www.chem-station.com/blog/2015/09/aldol1.html)

「R」とはアルキル基のことで、炭化水素だったらなんでもいいよということです。

 

アルドール反応を使うことで、2つの化合物を合体させることができます。

(R1、R2とR3、R4のそれぞれの化合物が合わさってR1,R2,R3,R4の化合物になっている。)

 

有機化学では、別々に合成した2つの化合物をくっつけて目的の化合物を得ることがよくあります。

今日もどこかの研究室でこのアルドール反応が行われていることでしょう。

 

ハロゲン分野では、フッ化アルキル(RF)と他のハロゲン化アルキル(RX)の反応性の違いについて研究しました。

フッ化水素(HF)は全物質の中で唯一ガラスを溶かす超やばい物質で、特別な物質として知られています。

しかし、フッ化アルキルには特別な反応性はありません。

この知見はボロディンの実験によってはじめて明かされました。

 

また、ボロディンボロディン反応(ハンスティーカー反応)を見つけた人としても有名です。

f:id:Dormitory0108:20210209215916p:plain

ボロディン反応(ハンスディーカー反応)

 

これはカルボキシル基(COOH)を臭化(Brに置換)できる反応です。

この反応物に、さらにマグネシウム(Mg)を反応させるとグリニャール試薬を作ることができます。

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グリニャール試薬の生成反応式

グリニャール試薬は現在の有機化学にはなくてはならない試薬で、実に様々な反応物を合成することができます。(Xはハロゲンの意味。F、Cl、Br等)

f:id:Dormitory0108:20210209224311p:plain

グリニャール試薬の反応例

 

グリニャール試薬も、どこかの研究室で今日も作られていますよ。(#^^#)

 

さらに、ボロディン医科大学の教授にもなっています。

教授になってからは、学会に出向いたり、女子の高等教育を担当したり、講義や教室の管理も行って、学長とみなされることもあったらしいです。

 

このように、ボロディンは化学者として多忙を極めていたようです。

化学者が本業とみて間違いなさそうですね。(*'▽')

 

副業音楽家ボロディンの成功術

ボロディンはドイツやイタリアで実験を行ったあと、週末や夏季休暇を利用して作曲活動をしていました。

そのことから、自身のことを日曜大工ならぬ「日曜作曲家」と称していたようです。

 

あんなに多忙に働いておきながら、副業として作曲活動をするパッションはどこにあったのでしょうか?

 

ボロディンは幼少期から音楽に大変興味を示し、9歳から独学で作曲をしています。

大学生になっても変わらず音楽は好きだったようで、教授からは「将来君を僕の後任にしたいが、君は音楽に精力を費やしすぎる。二兎を追うものは一兎を得ず」と警告される程でした。

 

その後30歳のときに、バラキレフと出会い、初めて作曲を正式に学び始めます。

そして5年かけて交響曲第1番を作曲し、作曲家として徐々に頭角を現していきました。

 

楽家としての遍歴をみると、もともと音楽については化学と同じくらい非常に興味を持っていたことが伺えます。

さらに、しっかりとした作曲技法を恩師から習うことにより、作曲への情熱はさらに増したことでしょう。

 

ボロディンは化学実験に助手をつけないタイプで、愚直で慎重な実験家でした。

 

おそらく作曲も同じスタイルで、一度やり方が分かれば、あとは没頭してすさまじい集中力で曲を仕上げていたのだと思います。

 

ボロディンの副業音楽家の成功術は

「あくなき音楽へ関心」と「恩師による適切な指導」さらには、それを実現する「並外れた体力」と「高い集中力」の4つと言えるでしょう。

 

ボロディンが作曲を始めたのは30歳からというのを考えると、副業に遅すぎるということはないように思えます。

 

ボロディンに倣って、副業を頑張ってみるのもありかもしれませんね。(#^^#)

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう!お楽しみに!!!

 

 

<過去記事紹介>

 ようこそ吹奏楽の世界へ!ということで、各楽器の魅力を紹介しています。

希望通りの楽器になった人は自分の楽器がもっと好きに、希望と違う楽器になった人は、自分の楽器の知らない魅力に気が付くかもしれませんよ(^^)/

 

 初めての合奏は知らない言葉だらけ!

『ベー』って何?というところから、『シンコペーション』まで、合奏でよく飛び交う音楽用語について詳しく解説しています。


音楽の歴史を知れば、クラシックが超面白くなる!

クラシック音楽では欠かせない音楽史について超簡単にまとめています。

 

<今日の一曲>2021/02/05 まるで双子!若手サックスプロ圧巻の演奏!!<松下洋&上野耕平>

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2021年2月5日(金)

今日は「ふたごの日」 

「2(に)」と「5(ご)」のごろ合わせで「ふたご」ということ言ことで、愛知県のふたごグッズ専門店チームベラミワークスが制定。

2月5日は「ふたごの日」となりました。

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そんな日に紹介した今日の一曲は

上野耕平さんと松下洋さんによる長尾淳作曲『パガニーニ・ロスト』

演奏は6:03~から。

 

サックスデュオの中でも屈指の難易度で知られるこの曲。

日本のサックス界のホープたちによる演奏です。

 

特に13:18~からクライマックスにかけての2人の掛け合いはまさに双子のようなチームワーク!!

あまりの美しさに1分半もの時間があっという間に過ぎ、終曲します。

 

作曲者の長尾淳さんや、主題のパガニーニ作曲『24のカプリス』についても語りたいのですが、それはまた今度。

 

今日はこの素晴らしい演奏を届けてくれたお二人に焦点を当てていきましょう。(^^)/

 

注目の若手サックスプロのお二人

松下洋さんと上野耕平さんは音楽の東大と呼ばれる東京藝術大学の同級生です。

 

この二人が同級生って、やっぱり東京藝術大学のレベルは恐ろしい。

並大抵の努力では入学すらできませんし、さらに入学後もこのレベルの人たちが切磋琢磨しているのです。

 

在学中にプロデビューしてしまい、中退する人が多いのも分かりますね。

 

さて、そんなお二人について本日は少し詳しく見ていきましょう。(#^^#)

松下 洋

松下 洋さんはクラシック、ジャズ、吹奏楽と幅広く活躍している注目の若手サックスプレイヤーです。

様々なジャンルに取り組んでいて、

最近では吹奏楽ドッキリの動画が人気です。

 

また、10時間にも及ぶライブ配信も話題となりました。

 

 

他には、Cメロサックスという少し変わったサックスを使用することでも有名です。

 

アルトサックスの調性はE♭(ミ♭)、テナーサックスの調性はB♭(シ♭)ですが、Cメロの調性はC(ド)となっています。

アルトサックスとテナーサックスの間の楽器で、どちらかというとテナーよりと言ったとことでしょうか。

 

そんなCメロサックスの楽曲はこちら。

テナーサックスらしい豊かなサウンドとアルトサックスらしい華やかなサウンドの二つが楽しめてお得感があります。

 

ちなみに、松下 洋さんはソウル生まれの日韓ハーフで激辛党らしいです。

さらに将来の夢はなんと小説家。

結構しゃべりもお茶目で面白い人です。(#^^#)

上野 耕平

上野 耕平さんはクラシックや吹奏楽、サックスアンサンブルで活躍しているサックスプロです。

何と言ってもそのキャラクターが魅力的。

アルトサックスが上野 耕平さんです。

サックスってこんな音出るの???!!!

と初見ではびっくりしますが、その技術の高さよりも「面白さ」が勝って笑ってしまいました。

難しいことを涼しい顔して魅せる。まさにプロ技。

この芸を披露するためには非常に高い演奏スキルが求められます。

10年以上サックスを吹いてますが、私はできません。(笑)

 

この動画は、上野 耕平さんがコンサートマスターを務める「ぱんだウィンドオーケストラ」のサックスパート紹介です。

 

ぱんだウィンドオーケストラは東京藝術大学の学生たちで構成される吹奏楽バンド。

東京芸大では吹奏楽の授業が数コマくらいしかないため、吹奏楽好きな芸大生が吹奏楽団を作っちゃったというわけ。

(ちなみに、バリトンサックスはあの松下洋さんです。芸大の同級生なので一緒に出演している。)

 

芸大生だけのぱんだウィンドはバケモノしかいない最強吹奏楽団です。

Tpが1オクターブ上げて吹くのは当たり前。

ベースラインとパーカッションの安定感は戦車級。

ソロでは超絶技巧当たり前。

さらにはあふれ出る吹奏楽への愛情も一級品です。

ぱんだウィンド、いいですね。(#^^#)

 

さらに、上野耕平さんは無伴奏の独奏曲でも有名。

他の楽器のために書かれた無伴奏曲も、サックス一本で吹きまくります。

 

Full版はこちらのCDをご購入ください。

特に『無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調』好きです。

 

楽譜も売ってますよ。

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無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調より

CDでは簡単そうに演奏しているので、私も吹いてみようと思って楽譜を買いました。

しかし恐ろしく難しく、演奏は断念。。。

 

楽譜を見ながらCDを聞くと、改めて上野耕平さんのすごさが分かります。

CDを聞くときのお供として買うのもおすすめです。(; ・`д・´)

 

上野耕平さんはメディア出演も多く、テレビで見る機会も比較的多いサックスプレイヤーです。

これからのサックス界を引っ張っていく、そんな存在になること間違いなしですね。(*'▽')

ちなみに、自動車マニアでもあり、鉄道マニアでもあるみたいですよ。(^^)/

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう!お楽しみに!!!

 

 

<過去記事紹介>

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<今日の一曲>2021/02/04 「ぷよぷよ」アコール先生の連鎖ボイスの秘密

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2021年2月4日(木)

今日は「ぷよの日」。

 

「2(に)」と「4(よん)」のごろ合わせで「ぷよ」ということ言ことで、セガが制定。

2月4日は「ぷよの日」となりました。

 

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ぷよぷよ公式サイトより引用

そんな日に紹介した今日の一曲は

ヘンデル作曲『オンブラ・マイ・フ』

 

ぷよぷよには「アコール先生」というキャラクターがいます。

可愛い彼女はぷよを消すたびに音楽用語を言ってくれます。

特に「ラルゴ」はよく言うので、ぷよぷよ中、私はこの曲を連想せずにはいられません。

 

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ぷよぷよ」よりアコール先生

『オンブラ・マイ・フ』は別名「ヘンデルのラルゴ」と呼ばれているくらい「ラルゴ」界では有名な曲です。

しかし楽譜には「Larghetto.」(ややラルゴで)と表記されており、厳密にはラルゴの曲ではありません。

まぁ、細かいことは気にすんなってことですね。(笑)

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『オンブラ・マイ・フ』の冒頭

 

ちなみにラルゴは「ゆっくりと」と解釈する人が多いと思います。

しかし、本場のイタリアでは速度についての意味はなく、横幅が広いことを指す言葉です。

ズボンがぶかぶかの人を見て「ラルゴだね」といった使い方。

たっぷりと横に広がることで、速度も遅くなるというのが、ラルゴのもともとの意味です。

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この曲を書いたヘンデルは、モーツァルトやバッハが活躍する古典音楽よりの前、1700年初頭のバロック時代の音楽家です。

堅苦しく、耳なじみの悪い音楽が主流だった時代に、親しみやすい曲を書き、大変人気になりました。

『調子のよい鍛冶屋』がとくに有名で、今でも演奏されています。

 

アコール先生の連鎖ボイスの秘密

さて、話は「ぷよぷよ」に戻って、アコール先生は連鎖をするとほかにもさまざまな音楽用語を言ってくれます。

耳慣れない音楽用語ですが、意味を知っている人からするとある秘密が分かるのです。

リストにするこんな感じ

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10連鎖と15連鎖の言葉は音楽と無関係ですが、他はすべて音楽用語です。

 

この連載ボイスに隠されている秘密とは、ずばりアコール先生の教育方針です。

 

勘のいい人はお気付きかもしれませんが、連鎖数が増えるにつれてテンポがどんどん速くなっていきます。

ラルゴは♩=40~50くらい

アンダンテは♩=60~80くらい

アレグロは♩=112~150くらい

プレストは♩=160~190くらい

それに加えて、ちょいちょいフェルマータを挟んできます。

 

フェルマータはもともと「一時停止」の意味で、イタリアではバス停のマークとしておなじみです。

音の途中で一時停止するので、結果的に「その音を長く伸ばす」ことになります。

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FERMATAと表記されたバス停

最初はゆっくりと丁寧に、慣れてきたら快活にそしてさらにどんどん速く。

でも時には一休み。

というアコール先生の飴とムチの教育方針がこの連鎖ボイスに隠されているのです。

 

アコール先生のような、ちょっとSっ気があるけど時にはフェルマータしてくれる先生だったら勉強も楽しくてしょうがないだろうなぁ。(*'▽')

 

なお、この解釈は一個人である私の解釈のなので、信じるか信じないかはあなた次第です。

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう!お楽しみに!!!

 

 

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<今日の一曲>2021/02/01 ドビュッシー作曲『12のエチュード』より 7.半音階のために

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2021年2月1日(月)

今日は「2分の1成人式の日」でした。

 

成人となる二十歳の半分の10歳は一つの節目。

記念に写真を撮ろうねということで、子供向け写真スタジオのスタジオアリスが制定。

2月1日は「2分の1成人式の日」となりました。

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そんな日に紹介した今日の一曲は

ドビュッシー作曲『12のエチュード』より 7.半音階のために

10歳と言えば小学4年生くらい。

当時「大人の年齢の半分かぁ」とか思った覚えはありません。(笑)

 

「今日は友達と何のゲームしよう」

としか考えていなかったですね。

 

とはいえ、親にとってみれば大きな節目。

七五三の次に10歳の写真を撮っておくというのは、ちょうど良いタイミングなのかもしれません。

 

なんか今日の内容薄いなと思いました?

実は今日も曲探しに難航したのです。。。

 

2分の1成人式と聞いて、最初に浮かんだのは「10歳」というキーワード。

楽家の中には若くして成功した人も多いから、10歳で有名な曲を書いている人もそれなりにいるだろうと思って、検索を始めました。

 

最初に思いついたのが昨日も紹介したシューベルト

シューベルトの『野ばら』や『魔王』は若くして書いていたイメージがありました。

 

調べてみるとそれぞれ18歳の作品。

10分の9成人といったところで、今日紹介するにはふさわしくないです。

18歳でも確かにすごいのだけれどね、、、

 

次に思いついたのはメンデルスゾーン

パパパパーンで有名な結婚行進曲が入っている『真夏の夜の夢』もめちゃくちゃ若かったイメージです。

 

調べてみると17歳の時の作品。

微妙に2分の1に近づいたけど、まだまだ成人式に近い年齢でふさわしくないです。

17歳であれ書くのもたいがいすごいけど、、、

 

そして次に思いついたのはモーツァルト

モーツァルトは神童と呼ばれていたから、小さいころから曲を書いているに違いない!

 

調べてみるとモーツァルトは何と5歳から作曲をしている!!!!

モーツァルトの作品には作曲順に番号が付けられているケッヘル番号というものがあり、その番号でおおよその作曲時期を推測できます。

 

ではモーツァルトが10歳の時のケッヘル番号はいくつかというと、「K.22~K.23」。

あの有名な『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』はK. 525で31歳の時の作品。

『ジュピター』はK.551で32歳。

他にもだいたい有名どころはケッヘル番号3桁台です。

 

ケッヘル番号2桁の曲は、存在はしているけどあまりに無名なので、今回は見送りとしました。

 

ここで、お昼休みが終了。

今日の一曲探しは仕事終わりまで持ち越しとなりました。

 

頭をリセットして、今度は2分の1に着目しました。

 

音楽で半分と言えば、「半音」

半音と言えば今日のこの曲、ドビュッシーの半音階のエチュードです!!!

となったのです。

 

と思ったのですが、、でもね、これ思ってたやつと違うんですよ。💦

 

僕が思ってた曲はショパンの『黒鍵のエチュード』でした。

半音階ならリードの『半音階のギャロップ』の方がポピュラーですね。

お恥ずかしいミスです。

 

でも、ドビュッシーの『12のエチュード』も大変いい曲でした。

「運指は自分で探すこと」と記しておきながら、「6.八本の指のために」では「親指を使わない方が望ましい」とコメントしていて、音楽指導にありがちな理不尽さを感じることができました。(笑)

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

今日は意外にも曲紹介が難航しましたが、おかげでまた新しい知見を得ることができました。

 

それでは次回の記事でまたお会いしましょう!お楽しみに!!!

 

 

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<今日の一曲>2021/01/31 シューベルト作曲 交響曲7(8)番『未完成』

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2021年1月31日(日)

今日は「生命保険の日」でした。

 

今から138年前(1882年)の今日、日本で初めての生命保険が支払われたことが報じられました。

ということで、生命保険や金融商品トップセールスマンたちが集うMDRT日本会が制定。

1月31日は「生命保険の日」となりました。

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そんな日に紹介した今日の一曲は

シューベルト作曲 交響曲7(8)番『未完成』

シューベルト交響曲は番号の改定が多いため、7番だったり8番だったりする。

自分が死んだら、このお金で頑張って生きてね、、、

死後も大切な人が困らないよう、用心するために加入する「生命保険」。

実は著名な音楽家は生命保険に加入しなくても、とある理由で多大なお金を遺族に残すことができます。

 

その理由とは、著作権の相続。

しかも死後50年間継続。(日本の場合)

 

ヒット曲を作り上げれば、死後50年も遺族に印税が入り続けることになるのです。

ヒット曲=生命保険みたいなものですね。(#^^#)

 

これを知った私は思いました。

シューベルトは資産相続のために『未完成』を世に出したのではないか?と。

 

『未完成』はシューベルトが亡くなる4年前に1,2楽章のみの状態で知人に送っています。

また、シューベルトが書きかけの曲を人に渡すのは非常に珍しいことです。*1

 

このことから、シューベルトは『未完成』を何とか世に出したかったのだと思います。

 

そして、死ぬ直前にどうしても世に曲を出したいっていったら、遺産相続じゃないの??

そう思った訳です。

 

実は、作りかけの『未完成』をなぜ世に出したのか、その理由は現在もわかっていません。

もしかしたら、遺産相続というのも真実かもしれないのです。

 

ということで今日はこの私の思いつきについて真面目に考察したいと思います。

シューベルト著作権を知ってたか?

まず、シューベルト著作権を認知していたのか調べました。

当時に著作権がなければ、この話は即終了ですからね。

 

シューベルトはロマン派の初期を先導したドイツの音楽家です。

活躍したのは1810年~1825年ごろ。

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シューベルト肖像画

当時の音楽についてはこちらを参照↓ 

 

Wikipediaの「著作権の歴史」から引用すると、「1794年に、ドイツにおける著作権の法律が、プロシアの議会で制定された。」と記載ありました。

 

 つまり、シューベルトが活躍していた時期はちょうど著作権の考えが広がりだした時期だと言えます。

このことから、シューベルト著作権を知っていたと言えるでしょう。

著作権を相続したい人がいたか?

著作権を知っていたとしても、相続する人がいなければ今回の話はおじゃんです。

 

そもそもシューベルトは生涯独身でしたから、妻や子供はいません。

しかし、シューベルトには13人の兄弟がいたことで有名です。

 

兄弟や両親のために著作権を相続したかったのではないか?と私は考えたわけです。

 

ということでシューベルトの家族関係を調べてみました。

『未完成』を知人に送った1822年に生きていた家族は「父と兄弟5人のみ」です。

 

意外にも兄弟の多くは存命ではなかったようで、母親も早くに亡くしていたみたいです。

とはいえ、まだ相続できる人が6人もいますから、著作権相続の線は残ります。

シューベルトは自身の死が近いことを感じていたか?

最後に、シューベルトは自身の死が迫っていることに気が付いていたかについて考えていきます。

生い先長ければ、曲が完成してから送ればよいわけですから、今回の「遺産相続のために作りかけでも急いで世に出した」という仮説は否定されます。

 

シューベルトの死因は現在もはっきりはしていませんが、定説は次の2つです。

・死去した年の10月にレストランで食べた魚料理がもとの腸チフス

・梅毒治療に使用した水銀による水銀中毒

 

チフスの場合、『未完成』の送付の後の話ですから、今回の私の考察は残念ながら違うという結果になります。

 

一方で、梅毒治療については非常に興味深い記載が「 国際フランツ・シューベルト協会」のHPにありました。

こちらを参照→シューベルトの本当の死因は

 

シューベルトが梅毒にかかったのは1818年ごろとされています。

そして1823年には最初の水銀による治療が開始されました。

これにより水銀中毒になっていたようで、同年、体調がすぐれない旨の手紙をシューベルト自身が書いています。

水銀の影響で髪の毛も抜け落ちてしまっていたそうです。

 

その後わずかな無症状時期を経て、1824年には再び重い症状に悩まされていたそうで、次のような手紙を記しています。

「ぼくは自分が世界中でもっとも不幸でもっともみじめな人間だ、と感じている。健康がもはや二度と回復しようとしない人間のことを考えてみてほしい。」

 

ということでシューベルトは、1824年にはすでに水銀中毒により死を意識していたといえるのではないでしょうか?

1824年というと、ちょうどシューベルトが『未完成』の楽譜を送付した時期です。

まとめ

『未完成』を作りかけの状態で送付した意図については現在もはっきりと分かっていません。

そして、「著作権が欲しくて送付した」という仮説を立て、ここまで考察を進めてきましたが、結局この仮説を否定できるだけの証拠は見つかりませんでした。

 

つまり結論は、

 

著作権が欲しくて送付した」かもしれない。

 

ということです。

 

歴史の考察を初めてやってみましたが、案外難しいというのが分かりました。

最初はこんな思い付きはすぐに否定されるにきまってると思ってましたが、十分な証拠がないため、完全に否定されることはありませんでした。

 

「確固たる証拠がなければどうとでもいえる」ということなのかもしれません。

 

一方で、今回この仮説を調べることで、シューベルトについてたくさん知ることができたことは大きな収穫です。

 

「歌劇の王」と呼ばれたシューベルト

ベートーベンと同時期に活躍した偉大な音楽家で、これまでの古典音楽から逸脱し、ロマン派の音楽を切り開いた人です。

 

理由ははっきりしませんが、そんな人が作りかけの状態でも世に出したかった『未完成』が、今なお愛されているというのは、本人にとって喜ばしいことだろうなと思います。

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

あなたはなぜシューベルトが『未完成』を送付したと思いますか?

良かったらコメント欄に考察ください。

私が喜びます。

 

それでは次回の記事でまたお会いしましょう!お楽しみに!!!

 

 

<過去記事紹介>

 ようこそ吹奏楽の世界へ!ということで、各楽器の魅力を紹介しています。

希望通りの楽器になった人は自分の楽器がもっと好きに、希望と違う楽器になった人は、自分の楽器の知らない魅力に気が付くかもしれませんよ(^^)/

 

 初めての合奏は知らない言葉だらけ!

『ベー』って何?というところから、『シンコペーション』まで、合奏でよく飛び交う音楽用語について詳しく解説しています。


音楽の歴史を知れば、クラシックが超面白くなる!

クラシック音楽では欠かせない音楽史について超簡単にまとめています。

*1:シューベルトは、渡してないだけで書きかけの曲はたくさんある人です。(いつも紙を持ち歩いていて、思いついたらすぐ旋律をスケッチする人でした。)

<今日の一曲>2021/01/30 小山作之助作曲『夏は来ぬ』

皆さんこんにちは!

このブログの筆者のドミトリーです!(^^)/

 

実は毎日が何かしらの記念日!

私のTwitterでは、そんな毎日の記念日に合わせて毎日曲紹介をしています。

 

ここでは、Twitterの文字数制限により発信できなかった情報や、選定までの苦労を発信していきたいと思います。

コンサートのネタ探しや、音楽の小ネタ集めにどうぞご活用ください。(#^^#)

 

ーーー簡単な自己紹介ーーー

私は現在とある一般サークルのバンドで指揮者をしています。

しかしこれまで音楽の勉強を真面目にやったことがない「愚か者」でした。

ドラッカーの本を読んで、これを猛省し、現在は音楽の勉強をするようになりました。

ここでは音楽初心者から経験者まで、ご自身の音楽活動に役立つように、私が勉強したことをわかりやすく発信していきます!

 

dormitory0108.hatenablog.com

 

2021年1月30日(土)

今日は「おからのお菓子の日」でした。

 

おからでできたお菓子をもっと食べてほしいということで、株式会社大麦工房ロアが制定。

おからに含まれるイソフラボン、大豆サポニンオリゴ糖から一文字ずつとって「イ・サ・オ」ということで、1月30日は「おからのお菓子の日」となった。

f:id:Dormitory0108:20210130170422p:plain

おからと卯の花(おからの別名)

そんな日に紹介した今日の一曲は

小山作之助作曲『夏は来ぬ』

「おから」と言えば近年はダイエット食品として注目されています。

 

実はわたくし、1月から一念発起してダイエット中。

おからは食べてないけど、おからのケーキなら食べても大丈夫なのかな?

 

ちなみにダイエットの成果はこんな感じ。

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こっそりやってるダイエットの経過

1カ月で約5kgの減量ペースで進めています。

糖質制限と食事制限を組み合わせた結構きついダイエットです。

 

これまでいろいろ試しましたが、私は結局短期集中が最も効果的みたいです。

栄養バランスとかしっかり考えてやってますので、皆さんは真似しないように!(笑)

 

さて、話は戻って「おから」の話。

「おから」は絞りかすの意味。

茶殻の「がら」と同じ「から」に丁寧語の「御」をつけたものです。

 

そんな名前の由来からか、空っぽを連想させるとして縁起が悪いとして、見た目が似ている「卯の花」という別名が関東では広く使われています。

 

ちなみに、本物の卯の花はウツギの花のこと。

卯月(4月)ごろに花を咲かせることからそう呼ばれるようになったらしいです。

 

おからじゃないけど卯の花が出る曲と言えば『夏は来ぬ』。

夏が来てないみたいな題名だけど、これは古語。

現代語では「夏が来た」という意味になります。

 

旧暦では卯月(4月)からが夏。

卯の花が咲いたのを見て、「夏が来たなぁ。」という風情溢れる曲。

 

歌詞中にはホトトギスも登場。

鳴かないと殺されたり、鳴かされたり、待ったりされちゃうホトトギス

(ちなみに、あの俳句は本人が詠んだわけじゃないみたいみたいですよ)

 

ホトトギス?「ホーホケキョ」

 

あれ?ホトトギスって春じゃない?って思ったそこのあなた!!!

私と同じ過ちを犯しています。

 

あなたが思ったその鳴き声の主は

ウグイスです。

ウグイスは確かに春の鳥。

一方ホトトギスは4~5月ごろに来る夏の鳥です。

ご覧の通り、まったく「ホーホケキョ」ではございません。

また一つ勉強になりました。

 

作詞は佐佐木 信綱(1872-1963)

都会ではほとんど失われてしまったノスタルジックな夏の訪れを七五調のわずかな文字数に見事に濃縮しています。

 

また、作曲した小山作之助は実は滝廉太郎の先生でもあった人。

 

どことなく滝廉太郎と似た雰囲気を感じるなと思っていましたが、

これは逆で、滝廉太郎が小山作之助の影響を受けていたのですね。

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

今日の記事は私のダイエットと古き日本の懐かしい情景でした。

 

都会でも一部自然が残っている場所があります。

たまには自然に触れて、季節を感じてみてはいかがでしょうか?

運動にもなって健康にもいいですよ!

 

それでは次回の記事でまたお会いしましょう!お楽しみに!!!

 

 

<過去記事紹介>

 ようこそ吹奏楽の世界へ!ということで、各楽器の魅力を紹介しています。

希望通りの楽器になった人は自分の楽器がもっと好きに、希望と違う楽器になった人は、自分の楽器の知らない魅力に気が付くかもしれませんよ(^^)/

 

 初めての合奏は知らない言葉だらけ!

『ベー』って何?というところから、『シンコペーション』まで、合奏でよく飛び交う音楽用語について詳しく解説しています。


音楽の歴史を知れば、クラシックが超面白くなる!

↓の記事ではクラシック音楽では欠かせない音楽史について超簡単にまとめています。

 

 

超簡単!!(総集編)これだけは知っておきたい合奏用語かんたん解説!!

指揮者「Aのアウフタクトのベーの音はシンコペーションだからもっと大きく吹いて、あとピッチももう少し合わせてほしいな」

奏者(・・・・・は?何て????)

 

皆さんこんにちは!

このブログの筆者のドミトリーです!(^^)/

 

今回は、これまで合奏用語解説シリーズで紹介してきた合奏でよく使われる言葉について、これでもかと簡単に紹介していきます。

 

個別の記事を読む時間がないという方や、サクッと確認したい方はこの記事一つを見れば大丈夫!

簡単に言えば過去記事の総まとめ編となっています(#^^#)

 

ーーー簡単な自己紹介ーーー

私は現在とある一般サークルのバンドで指揮者をしています。

しかしこれまで音楽の勉強を真面目にやったことがない「愚か者」でした。

ドラッカーの本を読んで、これを猛省し、現在は音楽の勉強をするようになりました。

ここでは音楽初心者から経験者まで、ご自身の音楽活動に役立つように、私が勉強したことをわかりやすく発信していきます!

 

Ⅰ.「ベー」って何?

合奏に入って最初に聞くワードで、超重要なワードです。

 

「ベー」とはドイツ語の「シ♭」のことです。

 

音の名前のことを音名と呼びますが、よく使う「ドレミファソラシ」はイタリア語なので、これをイタリア音名と言います。

 

つまり、「ベー」はドイツ語なので、ドイツ音名ということですね。

ベーは以外のドイツ音名は下表の通りです。

f:id:Dormitory0108:20200811223400p:plain

ドイツ音名を覚えよう!(シャープ系も含めたすべて)

この表を覚えればドイツ音名は完璧!!!

と思いきや、実は楽器によって、トランペットの「ベー」はド、ホルンの「ベー」はファ、アルトサックスの「ベー」はソと指使いが異なります。

これがあるから指揮者はわざわざドイツ音名を使用しているのですが、「は?どういうこと??」という人はこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。

ドイツ音名が分からないと合奏ではかなり困りますので、早めに覚えしまいましょう。

Ⅱ.「ピッチ」って何?(チューニングについて)

 合奏が始まったら最初に行う儀式「チューニング」。

このとき、よく「ピッチが高い」とか「ピッチが低い」というような言葉もよく耳にすると思います。

 

チューニングとは各楽器の「音程合わせ」です。

このとき、各楽器の音程のことを「ピッチ」といい、「ピッチが高い」とは「基準音よりも音程が高いから音程を下げて」という意味になります。

音程を合わせることで、よりハーモニーを美しく響かせることができます。

実際に例を聞いてみましょう。

 

<チューニングが合ってないカエルの歌>

なんかウネウネしていて濁ったハーモニーになっていますね。

このウネウネのことを「うなり」と言います。

 

一方、チューニングを合わせるとどうなるのでしょう?

<チューニングが合っているカエルの歌>

美しく響いているのがお判りでしょうか?

 

うなりが発生する原理や、チューニング合わせのコツについてはこちらの記事をどうぞ

音程を合わせることは合奏において非常に重要です。

しかし、実際に音程を合わせるには非常に高い演奏スキルが必要であり、初心者ではまず不可能です。

 

そんな時には音量を落として演奏することで難を逃れることができます。

 

ただし、同時に音程合わせの実力はつかないので、あくまでその場しのぎにだけ使用してくださいね。 ( ;∀;)

Ⅲ.「スケール」って何?

チューニングが終わると「スケール」の練習が始まります。

スケールとは音階のことです。

 

音階を構成する音の数はいくつでもいいし、それぞれの音の音程の幅にも規定はありません。

一口に音階と言っても、非常にたくさんの種類があります。

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いろいろな音階

また、度数という数字もよく出てくるワードです。

度数とは音程の幅を意味する数字です。

 

基準の音と比較して同じ音なら「1度」と数えます。(またはローマ数字のⅠとします。)

その後は音階の音に沿って2度(Ⅱ)、3度(Ⅲ)と数えていきます。

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音の度数と主音、導音の関係

上の図ではドを基準に数えていますが、基準にする音はどれでも構いません。

例えば、ミとラであれば4度(Ⅳ)の関係にあると表現します。

 

また、音階にはその雰囲気を出すのに非常に重要な役割を持った音があり、それぞれに特別な名前がついています。

主音
 音階の始めの音のこと。この音を基準に音階は形成されるので、音階で一番大事な音です。

下属音
 主音から4度上の音のことです。コード進行でお世話になります。

・属音
 主音から5度上の音のことです。コード進行では特に超重要な音です。

・導音
 主音の7度上の音です。次に主音が聞きたくなる性質があり、特に大事です。

 

長調短調の違いや成り立ち、スケール練習のコツについてはこちらの記事で紹介しています。

基礎的ですが非常に重要ですので、ぜひご一読ください。

 

Ⅳ.「アウフタクト」って何?

曲の練習に移ると「アウフタクト」という言葉をよく耳にします。

アウフタクトとは「小節の途中からフレーズが始まること、もしくはその部分」を指すドイツ語の言葉です。

日本語では「弱起(じゃっき)」と言います。

 

『ハッピバースデートゥーユー』の曲を例に見てみましょう。

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ハッピバースデートゥーユーの楽譜

 

この曲は4つのフレーズから構成されていますが、各フレーズの出だしは小節の1拍目ではなく、3拍目から始まっています。 

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ハッピバースデートゥーユーのアウフタクト

このように、1拍目以外からフレーズが始まることを「アウフタクト」と言います。

また、はみ出ている部分(下図の赤い部分)も同様に「アウフタクト」と呼びます。

 

これだけです。

 

アウフタクト」は一度理解してしまえばすぐに使いこなせるワードだと思います。(#^^#)

他にも様々なアウフタクトの実例を紹介していますので、気になる方は過去記事をどうぞ。 

Ⅴ.「アーティキュレーション」って何?

合奏中にはアーティキュレーションについてよく指示が出ます。

 

アーティキュレーションとは、音のニュアンスのこと

音を短めにしたり、音を長めにしたり、音を際立たせたり等、音への細かい指示のことです。

 

アーティキュレーションは様々な記号で楽譜に示されています。 

それぞれのアーティキュレーションについてアメリカの大衆民謡である「オーラ・リー」をもとに、見ていきましょう。 

 

まずはアーティキュレーションがないとき。

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アーティキュレーションがない場合

 

例えばこれに「スラー」というアーティキュレーションを加えるとこんな感じになります。

少し優雅な雰囲気がある気がしませんか?

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スラーが付いた場合

 

「スタッカート」というアーティキュレーションの場合ではこのようになります。

こちらでは少し急いたような雰囲気を感じられますね。

f:id:Dormitory0108:20201007185730p:plain

スタッカートが付いた場合

このように、アーティキュレーションによって曲の雰囲気はガラッと変わります。 

 では実際にアーティキュレーションはどうやって変化させているのでしょうか?

 

それは、音形を変えることで音のニュアンスを変化させています。

 

そのほかのアーティキュレーションや 音形の変化については過去記事で紹介しているので、そちらをご覧ください。

合奏はアーティキュレーションを合わせる場と言っても過言ではありません。

細かな音のニュアンスが、演奏の質を左右するのです!( ;・`д・´)

Ⅵ.「シンコペーション」って何?

シンコペーションはポップスの合奏をしているときに特に頻繁に使用されるワードです。

シンコペーション」とは「強拍のタイミングをずらすこと」を指します。

 

ん?強拍とはなんぞや?

となる方も多いと思いますので、簡単に強拍についても説明します。

 

強拍とは、小節の中で強く演奏する拍のことです。

 

4拍子の例を見てみましょう。

4拍子では1拍目が一番強く(強拍)、3拍目が二番目に強く(中強拍)、その他の拍は弱い弱拍となっています。

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拍に強弱をつけることで拍子感が生まれることが分かると思います。

 

シンコペーションではこの強拍のタイミングがずれるのです。

例を見てみましょう。赤く示した部分がシンコペーションです。

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シンコペーションの例(カエルの歌)

先ほどと比較して強拍のタイミングがずれ、4拍目の裏に強拍が来ていることにお気付きでしょうか?

 

これがシンコペーションです。

 

シンコペーション「弱拍音が同じ音程の強拍音にタイで結び伸ばされているとき」に発生します。

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シンコペーションの発生

シンコペーションなし

シンコペーションあり

実はこのシンコペーションとは、観客への裏切り行為なのです。

え?何が裏切りなの?

という方はぜひ過去記事をご一読ください。

シンコペーションにとって「裏切り」というワードは非常に重要です。

とても重要なので覚えておきましょう!

Ⅶ.最後に

合奏では普段聞きなれない言葉がたくさん飛び交います。

しかし、ここで解説したワードを理解していれば大丈夫!

ほとんど困ることはなくなるでしょう。

はじめは覚えることがたくさんありますが、合奏に出ていればそのうち慣れてくると思います。

あの言葉どういう意味だったっけ?となったときに見返していただければ幸いです。

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。(#^^#)

合奏では他にも和音関係や表情記号など、たくさんの音楽用語が飛び交います。

そのあたりは発展編として今後記事にしていこうと思っています。

 

それではまたほかの記事で(^^)/

 

 

<過去記事紹介>

 ようこそ吹奏楽の世界へ!ということで、各楽器の魅力を紹介しています。

希望通りの楽器になった人は自分の楽器がもっと好きに、希望と違う楽器になった人は、自分の楽器の知らない魅力に気が付くかもしれませんよ(^^)/

 

音楽の歴史を知れば、クラシックが超面白くなる!

↓の記事ではクラシック音楽では欠かせない音楽史について超簡単にまとめています。